ディズニーパーク史のススメ

最近このブログで、世界のディズニーパークの歴史について語る記事が増えてきました。今回は、そういったディズニーパーク史を知るのは楽しいよーという布教のための記事です。

なぜディズニーパーク史について書くのか

まずは自分がこういった文を書くモチベーションについて。インターネットには様々なディズニーの記事にあふれています。しかーし、東京ディズニーリゾートについては日本語で極めてディープなところまで調べられるにも関わらず、世界のディズニーパークについては中々ディープでオタクチックな記事が無い!

調べても出てくるのは、旅行記や今のイベントの様子だけで、それじゃあ勿体無い。だって歴史を知るっていうのは純粋に面白いんですよ。それを知る事で、今まで何気なく見ていた風景がすごく意味のあるものに見えてくる。東京ディズニーリゾートの歴史を語る記事は沢山あるというのは、それだけそこを知る事に価値があるからだと思うんですよ。

じゃあ何故それが世界になると、全くと言っていいほど日本語で深い情報を探せなくなるのか。それは簡単、書ける人が全然いないから。やっぱりカリフォルニアのディズニーの深い記事を書くにはカリフォルニアに行ったことがないとアトラクションについてとか想像出来ないし、結局書けないもんなんです。

そしてそんなのを読む人もいない、そう思ってました。こんなの誰が読むんだって書きながらずっと思ってた記事が、公開すると意外と累計で何百人、何千人に読んでもらっていたりしちゃってます。なんだ、みんな興味あるんじゃん。

どうやって調べてるの?

先ほど、日本語ではディズニーパークの歴史の記事が全く無いと言いました。つまり日本語ではなく、英語ならいくらでもあるんですよね。そしてこのブログのディズニーパーク史の記事は、あらかた英語のサイトから情報を組み合わせて書いてます。もちろん丸パクリでは無いけど、書いてる内容は歴史という同じ筋道なので当然中身はそっくりになっちゃうのです。

例えば最近書いたハリー・ポッターの記事は、ほぼこの2つの動画/記事を参考にしてます。ただこういった歴史って、水面下で動いている時の様子も含まれるのね。そしてそういう時、歴史というのは事実だけでなく噂話からも作られるから、サイトによって書かれてる歴史が違うこともしばしば。まあ聖書ですら何パターンかあるんだから、ちょっとぐらい歴史が異なるのはしょうがない。そういう時は、「これが正しそう!」っていう勘で選んで書いてます。

とまあ、今ので分かる通りこのブログで書いてる歴史は正しいのかどうか全然分かりません。ただ、僕から見て「これは正しいんだろうな」という物しか書いてないというか書けてないです。ファクトチェックとか、やり方も分からないし。でも趣味として楽しむ程度には、大方正しい歴史の物語をお伝えしてると断言できる。嘘っぱちの歴史を断言してるブログほど嫌いな物は無いので。

もっと知りたい!

stacyさんはブログに対して特別情熱があるわけじゃないし飽きやすいので、ブログが更新される頻度は超低いです。もしも、このブログでディズニーパーク史の面白さに目覚めた人がいたなら。もっと色々なことをstacyのフィルターを通さずに知れる方法を紹介しようと思います。

東京ディズニーリゾートの歴史を探すのは簡単。この2つを読もう。面白いよ。

海を超える想像力―東京ディズニーリゾート誕生の物語 (ディズニーストーリーブック)

海を超える想像力―東京ディズニーリゾート誕生の物語 (ディズニーストーリーブック)

 

そしてウォルトさんが最初のディズニーランドを作った様子も、ウォルトさんの伝記として含まれるので、色々と日本語で知れる。色々な媒体であるけど、特にオススメなのはこれかな。

問題はここから。ウォルトさん以降のディズニーパークの歴史を日本語で知れる方法は数少ない。それがこの邦訳されたビジネス本。かつてディズニー社のCEOだったマイケル・アイズナーの自伝からは様々なディズニーパークの裏話、特にディズニーランド・パリの大誤算がこれ以上無いほど詳しく書かれていて読んでてしんどくなる。

ディズニー・ドリームの発想〈上〉

ディズニー・ドリームの発想〈上〉

 

さらにイマジニアだったマーティ・スクラーさんの自伝も何故か邦訳されていて、当然世界中のディズニーパークの話が出てきます。ただ個人的には、何だか自分語りとか同僚の話が多くて、読みたかった内容とは違ったなぁという印象。

ディズニー 夢の王国をつくる: 夢は実現する――世界のディズニーパークはいかに創られてきたか

ディズニー 夢の王国をつくる: 夢は実現する――世界のディズニーパークはいかに創られてきたか

 

うーん、ぶっちゃけ言って深い情報はこれぐらいしか無い。後はもう英語で頑張ってと言うしかないので辛いよ。

なので英語が分からない人/分からなかないけど読むのが面倒な人にもディズニーパーク史の面白さが伝わるよう、これからも頑張っていきますね。ちなみに次回の記事は、久々の1万文字超えを目指してエプコットの記事を書こうと思ってます。

カーズランド製作の物語

カリフォルニアのディズニーランドに最近行った人、もしくは行きたいなって思ってる人なら絶対知ってるであろう素敵なエリア、カーズランド!

2012年に完成したこのエリア、もちろん普通に楽しんでも最高に面白いけど、このエリアには想像をはるかに超える紆余曲折の物語があったのです。今回はそれのご紹介、もしかしたらこれを知ると、カーズランドがより特別なものに見えて来るかもしれませんよ。

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カリフォルニアには2つのディズニーパークがあります。一つが1955年にウォルトさんが作った「ディズニーランド」、そしてもう一つが2001年に出来た「ディズニー・カリフォルニア・アドベンチャー」で、カーズランドはこちらの方にあります。

このディズニー・カリフォルニア・アドベンチャーという名前、中々長くて呼びづらいよね。ディズニーに詳しくない友達とかがたまにこのパークの事をアドベンチャーランドって呼んだりして、いや...アドベンチャーランドは他にあるからその名前で呼ぶのはやめて...って心のうちで思っちゃうオタクは僕です。今回の記事では呼び方を英語での略称であるDCAで統一しますね。

 

さて、ディズニーランドの横に新たなパークを作ろうという話が上がったのは1990年代の頃でした。ちょうどその頃、ディズニーはパークの数を一気に増やす計画を立てていました。フロリダのウォルト・ディズニー・ワールドで新たなパークを作ったり、フランスにユーロ・ディズニーランド(現:ディズニーランド・パリ)を作ったり、さらにはワシントンD.C.やカリフォルニアのロングビーチなどにもパークを作る計画がありました。

そんな中で、開業から40年経った後でもパークが一つしかないカリフォルニアのディズニーランドに第二パークを作って、ここを複合型リゾートにしよう!という案が出るのは当然と言えるでしょう。

当時ディズニーランドには巨大な平面駐車場があったので、それを立体駐車場にすればパーク一つ作るぐらいの土地はすでに確保できていました。じゃあそこに何を作るのか。一番簡単なのは既にあるパークをコピーする事です。そうしてフロリダにあったエプコット(Epcot)のコピー、ウェストコット(WestCot)の案が出来上がりました。西(West)にあるエプコットだからウェストコット。分かりやすいね。

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しかしこの案には大きな問題がありました。それは予算がかかりすぎる事。この計画が進んだ1990年代半ばというのはディズニーランド・パリができた直後の事。この記事を読んでくれればすごーく良く分かるんだけど、このパリのパークによってディズニー社はとっても大きな赤字を抱え、しかもそれにより銀行や投資家からの信頼を大きく失ってしまいました。

 そうなると、いくら新たなディズニーパークを作ると言ってもあんまりお金は出せなかったのです。ディズニーは安く出来るけど人々の注目を集められる新たなテーマを考えなければいけませんでした。

「ディズニーランドを訪れた客の多くは一日ここで楽しんだ後、すぐどこか別の場所へ行ってしまう。彼らはどこへ向かうのか、もちろんそれはカリフォルニアの他の観光地だ。そしたらさ、ディズニーランドの隣にカリフォルニア観光が一度で楽しめる場所があればみんな別の場所へ行かなくなるんじゃない?」

という、賢いんだがどうなんだか分からないこの理論によってディズニー・カリフォルニア・アドベンチャーは誕生するのです。ビックリだよ本当に。

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ただ一言でカリフォルニアと言ってもその中には色々なものがある。何てったって、カリフォルニア州の面積は日本の面積よりも広いんだから!(カリフォルニア州:423,971 km²、日本:377,914 km²)

そこで広大なカリフォルニアから要素を抜き出し、3つのエリアが出来ました。まずは映画の都、ハリウッドがテーマのハリウッド・ピクチャー・バックロット。ロサンゼルスなどにある海上遊園地がテーマのパラダイス・ピア。そして大自然がテーマのゴールデン・ステート。さらにここにはグランド・カリフォルニアンという高級ホテルも併設され、専用ゲートからパークに入ることが出来ます。

そしてこのDCAの建設費はなんと6億ドルでした。数字だけ見ると普通に金かかってるように見えるけど、ディズニーパークとしてこの建設費はかなり少ない方。だって同じ年に開業した東京ディズニーシーの建設費は3000億円、およそ25億ドルなのだから。 

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さあ開業だ!しかし2001年2月8日、開業したDCAの評判は散々でした。ダメな点を挙げていこう。まず純粋に楽しめるものが少ない。地図を見ただけで分かるこのスカスカ度。それに予算を削りに削ったせいでディズニーお得意のストーリーテリング、つまり物語が存在せず、そこにあったのはテーマパークでは無くただの遊園地だった。

このパークがアメリカの田舎町にあったらもっと評判が良かったのかもしれない。しかしすぐ隣には天下のディズニーランドがあるのだ。同じ入園料を払うのに、美しいビックサンダーマウンテンではなくただの何のひねりもないフリーフォールのマリブーマーに乗る人がいるだろうか。そして夢溢れるファンタジーランドではなく、車で数十分の所にあるハリウッドの焼き直しを選ぶ人がいるだろうか。

開業した2001年、ディズニーランドには1年で1200万人が訪れた中、DCAには500万人しか訪れなかった。開業初年度という稼ぎ時にも関わらずだよ?そしてさらに酷いことに、訪れた人の顧客満足度は驚異の20%を記録した。

このままではいけない。ディズニーは直ちに新たな要素を追加する事に決めます。2001年7月に、フロリダで公演されていたエレクトリカル・パレードを取り寄せたり、2002年に子供向けエリアのバグズ・ランドを作ったりしました。このエリア、虫嫌いの僕からすると悪夢でしか無かった。イッツ・タフ・トゥ・ビー・ア・バグとかマジ無理。

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さらに2004年には人気アトラクション、トワイライトゾーン・タワー・オブ・テラーも開業。けどまぁ、これだけやっても隣のディズニーランドには到底並べないのですよ。地理的には並んでいるにも関わらず。

 そして2007年、全てが変わる。ディズニー社は11億ドルのパーク拡張案を発表します。11億ドルだよ?パーク建設費の倍だよ?

これまであったエリアも雰囲気をガラッと変え、さらに新しいエリアも誕生する事になります。そう、この拡張の目玉がカーズランドだったのです!そう、ようやく本題にたどり着きました!

しかーし、ここからカーズランドを語りたいのは山々なのですが、時計をほんの少しだけ戻して、この拡張案でカーズランドが出る前の話をちょっとだけしたい。この画像を見てほしい。

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この不思議な絵。実はこれ、カーズランドの原型の案を描いた絵なんです。

DCAがスカスカなのはもう周知の事実。そして新たなエリアを作るには、すでにあるものとは違うカリフォルニア要素が必要でした。(バグズ・ランドが果たしてカリフォルニアなのかと言われたら怪しいけどね...)

そこで思いついたのが車。カリフォルニアは広いのでほぼ全ての人が車を持ち、家族旅行なんてのは大体が車の旅。つまり車はカリフォルニアを構成する立派な要素の一つなのです。そこでディズニーは、かの有名なルート66を巡る旅を体験できるエリアを考えつきます。その名もカーランド(Car Land)、カーズランドじゃないよ、カーランドだよ。

特にその中のGoofy about Roadtripsというアトラクションは中々惹かれる。1995年の映画「グーフィー・ムービー ホリデーは最高!!」をテーマとした、ドタバタ珍道中を体験できるアトラクションとか絶対楽しいでしょ。

しかしこれらは全く違う形で実現します。なぜかって?だってちょうどこのエリアの構想を練っていた2006年、これ以上ない最適な映画が公開されたんだもの。

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2006年、ピクサー映画「カーズ」が公開されます。なるほど、だから先程までのカーランドのアトラクション案は無くなって、まさしくカーズランドになったんだねー、と思っちゃいそうだけど、そう一筋縄では行かなかったんだよね。

理由その一。カーズという映画は決して興行的には大成功な映画では無かったという事。2018年までに公開されているピクサー製作の20作品の内、カーズは何と16位。もちろんヒットと言える額はあるんだけど、ピクサーとしてはそんなに高いほうじゃないのよね。

いや、ちょっと待ってと。じゃあどうしてそんな16位の作品がシリーズ化されて、カーズ 2だの、カーズ/クロスロードだの、メーターの世界つくり話だの、プレーンズだの、プレーンズ2/ファイアー&レスキューだのが出来たんだ。それはですね、グッズの売れ行きが凄まじかったんですよ。映画の興行成績は全部足して10億ドルとかなのに、グッズの売り上げは100億ドルを超えるという異常値。

当然このカーランドを構想中の時は未来のグッズの売り上げだなんて知らないから、カーズという作品にエリアを丸ごと預けて良いのか不安になるのもしょうがない。

 

理由その二。そもそも当時はまだ映画一つだけに特化したエリアというのがあまり無かった。ディズニー内で一つの映画だけがテーマのエリアは、マーメイドラグーン、アラビアンコースト、先程出てきたバグズ・ランド。そして強いて言えばトゥーンタウン(映画「ロジャーラビット」に出てくる)かな。そう、本当にこれしか無かった。

なぜかと言うと、テーマパークは何年も何十年も残るものなのに、映画は大ヒットしても数年で人々の記憶から消えることが普通だから。だってアラビアンコーストを訪れる人の内、どれだけがアラジンを観た事ある?多分そう多くは無いはず。だから製作者側はそれを見越した上で、別にアラジンを観てなくても雰囲気を味わえて、ジーニーっていうキャラクターさえ何となく理解していれば楽しめるアトラクションを作ったってわけ。

ところが、そのやり方を根本から変える存在が現れます。それがウィザーディング・ワールド・オブ・ハリー・ポッター。あれだよ、とにかく凄いやつ。

このエリアはひたすら映画の世界を再現する事にこだわり、映画ファンが供給過多によって倒れるレベルの再現度を達成しました。それはまさしく世界初。というのも、映画を知らない人が完全に置いてきぼりになるっていうデメリットがあるからね。でも完成度さえあれば映画のエリア化は出来ると示したのです。

この計画を知ったディズニーは、「ユニバーサルが映画のエリア化をやるなら僕も...」と思ったのかは分からないけど、ここでようやくカーランドの中にカーズのアトラクションを作るのではなく、カーズランドを作ろうとなったのです。そして見てください、このコンセプトアートの美しさを。

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カーズの映画を再現するとなった時、どこを再現するかというのはもう秒で決まるでしょう。そう、ラジエーター・スプリングスだよ!(てか他に映画に登場した場所無いからね。ピストンカップのレース場ぐらい。)

ただ、どう表現するのかというのは悩ましい所。あの街並みと美しい大自然を再現するのには金だけでなく広大な土地も必要でした。そして思い切ったのは、エリアのほとんどをたった一つのアトラクションに使うと決めた事。もちろん他にもアトラクションはあるんだよ?「メーターのジャンクヤード・ジャンボリー」と「ルイジのローリッキン・ロードスター」という子供向けのアトラクションがあるにはある。いや、もちろん楽しいよ?

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だけど、みんなのお目当てはただ一つ、そう「ラジエーター・スプリングス・レーサー」に決まってるよね!

これがもう凄いのなんの。先ほども言ったように使っている土地が大きいからスケールがデカい。そして乗車時間が長いし、乗っている間に展開がコロコロ変わるから乗り終わった時の満足感が半端ない。それに目の前に現れるマックイーンやメーターの動きは本物さながらだし、乗った人はきっと冒頭で流れるMcQueen and Sallyという曲に恋をするはず。オープンカーで駆け抜けるあのスリルが味わえるし、かと言ってそれは酔いやすい人や小さな子供でも全然耐えられるレベル。(でもあの牛のトラクターは小さい子供にはほんの少し怖いかもね)

もう本当にね、全てが最高なのですよ。

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これは間違いなく2012年時点でディズニーの最高のアトラクションだと感じたし、確かにものすごく攻めていて、なおかつディズニーらしさがふんだんに出ていた。

そして何よりエリアの世界観を完全に映画そのものにしたおかげで今まではアトラクションに乗っている間しか映画の世界観は楽しめなかったのが、乗る前も後も楽しめる。しかもユニバーサルのハリー・ポッターに倣って、売られるグッズや食べ物や飲み物もカーズの世界に合った物を売り出し、ただでさえ売れるカーズのグッズの売り上げをさらに伸ばしたのです。

しかも実際作ってみるとラジエーター・スプリングスの街並みというのは古くからあるルート66の沿線の街の要素がたくさん含まれているし、純粋に見ていて美しいので映画を全然知らなくても楽しめるエリアになりました。

このカーズランドを含めたDCAの11億ドルなプロジェクトにより、見事入園者数はV字回復。開業から10年経ってついに当初の目標であったディズニーランドの良きライバルとなる事が出来たのです。

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ここでディズニーは、きちんと話題性を持ちながら正しく投資出来ていれば、それは安く作るよりもはるかに大きな結果をもたらすという結論にようやくたどり着きます。ディズニーランド・パリの悪夢から始まったコストカットの暗黒期は完全に幕を閉じたのです。(ありがとうボブ・アイガー。お前のせいだぞマイケル・アイズナー。)

そしてカーズランドの成功をきっかけに、ディズニーパークの方向性は大きく変わる事になります。今まではほとんど無かった、一つの映画を元にしたエリアを世界中に作る事になったのです。

ユニバーサルはハリー・ポッターという映画を手に入れましたが、コンテンツの量で言えばディズニーは半端じゃ無い。今のディズニーにはディズニーアニメのアナ雪だったり、ピクサーのトイストーリーだったり、マーベルだったりスターウォーズだったりと最強コンテンツが勢ぞろい。どれもすでに世界のどこかでエリアが出来ているか建設中です。

ディズニーの大型アトラクションはかつて映画の世界を組み込むことを好まず、独自の物語を作ってきました。スペースマウンテンとか、タワー・オブ・テラーとかね。だからこそこんなスリルもあるアトラクションにカーズという映画の世界をここまで上手く組み込むのは至難の技だったでしょう。しかしディズニーはそれを完璧に成し遂げた。それがこのカーズランドであり、この成功例は世界各地に広がってきています。

こんなに素晴らしいエリアが出来るからこそディズニーは素晴らしいのであり、僕はディズニーオタクを辞められないのです。

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(このFINISHという画像には、よくぞこんなに長い記事を読み通してくれましたという気持ちも込めて)

ユニバーサルのハリー・ポッターはどうしてこんなに凄いのか

ユニバーサル・スタジオの「ウィザーディング・ワールド・オブ・ハリー・ポッター」というエリア。あれ、凄いですよね。凄いっていうのは感動とか驚きとか興奮とか全て含めた意味で。

この記事ではその凄さについて語りたいんだけど、ここで語りたいのはただのエリア紹介じゃあない。どうしてこんなに凄いのが出来たかという歴史や、何が他と違うのかという裏側について。

このブログにしては珍しくディズニーでは無いけど、でもものすごくディズニーなそんなお話。

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ディズニーとユニバーサル、言わずと知れたテーマパークの二大巨頭。今でこそこの二つは並べて言われるけど、始まりは大分違う場所でした。

20世紀半ば、人々の最大の娯楽が映画であり「ハリウッド」という言葉が憧れを意味していた時代。ユニバーサルをはじめとした映画スタジオはある事業を始めます。その名もスタジオツアー。映画で使われた小道具を見たり、撮影中の舞台裏を覗いたり。ひょっとしたら有名なスターにも会えるかもしれない!そんなスタジオツアーには毎日たくさんの客が訪れました。

しかしディズニーは一向にスタジオツアーを始める気配がありませんでした。当然人々は問います、なぜディズニーはスタジオツアーをやらないのかと。するとディズニーはこう言いました。「アニメの製作なんて見てもつまらないぞ」と。そう、アニメの製作は人々が机に向かってひたすら絵を描くばかり。映画の小道具も、憧れのスターも全て紙の中にしか存在しません。華やかさに欠けるのは仕方がない事でした。

しかし人々の声は大きくなるばかり。そこでウォルトさんが立ち上がります。スタジオの裏にディズニーがテーマの子供達が楽しめる「ミッキーマウス・パーク」という公園を作ろうと。計画を進めるうちに多分ウォルトさんが楽しくなってったんだろうね。その計画はどんどん大きくなり、行き着いた先は皆さんご存知の通り。

つまりディズニーランドは無から生まれたのに対し、ユニバーサルは元々あったスタジオツアーをよりエンタメ方向に振り切ったもの。コンセプトから何から違っていたので、同じロサンゼルス近郊にあったこの2つは対立する事なく平和に暮らしていました。

しかしそれが変わるのが1980年代。ディズニーワールドがあるフロリダの地にユニバーサルがやってくる事になったのです。客を取られるなんて冗談じゃない!と思ったディズニーは対抗するために、割と汚い手段に出ます。ユニバーサルの原点であり新たな目玉であるはずだったスタジオツアーを先に始めたのです。それも「ディズニー・MGM・スタジオ」(現:ディズニー・ハリウッド・スタジオ)という映画の舞台裏が体験できる新たなパークで。ディズニーは、先手を打った事でユニバーサルがフロリダ進出を諦めてくれるのを密かに期待していましたが、ユニバーサルはそれでもへこたれませんでした。

スタジオツアーは諦めるしかない、じゃあそれよりももっと良いものを作れば良いじゃないか!ディズニーの対抗心は結果としてユニバーサルを成長させ、ジョーズやバック・トゥ・ザ・フューチャーなどの新しいライドが誕生したのです。面白い事にこの一連の出来事で、ディズニーはよりユニバーサルらしく、ユニバーサルはよりディズニーらしく変わったのです。

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さて、そろそろ本題のあれが出てくる頃合いだ。1997年、イギリスで無名の作家が出版した小説が、誰も予想しなかった爆発的ヒットとなります。その名もハリー・ポッターと賢者の石。社会現象を巻き起こしたこの作品、当然テーマパーク業界も黙っちゃいない。

テーマパークというのは料理と同じ。物語という具材があり、それを適切に調理する事で最高の料理が生まれる。ハリー・ポッターという物語は明らかに最高の具材だった。要はA5ランクの黒毛和牛みたいなもん。

そんな最高の具材を料理するとなった時、当然様々な料理人が調理を願い出る。そして最後に残ったのはシェフ・ディズニーとシェフ・ユニバーサルだったと。

ここでディズニーにとって予期しなかったである事が起きる。原作者のJ. K. ローリングがディズニーを快く思っていなかったのだ。彼女は自分が作ったこの小説を愛しており、ディズニーに好き勝手されるのは何としても避けたかった。というのは、ディズニーに「スター・ツアーズ」が出来て以降、ミッキー達がスター・ウォーズのキャラの格好をしたぬいぐるみが売られたり、ダース・ヴェイダーがポップミュージックにのって踊りだすイベントをやったりしていたので、そうなって欲しくなかったんだろうね。

この原作者の鶴の一声によってテーマパークはユニバーサルが作る事になった。というのも映画などと違い、小説はこの人が作ったという権利の所在がはっきりして集中しているので原作者が断ったらもう最後、ディズニーはどうする事も出来ないのだった。

 

さあハリポタという最高の物語が手に入った。ここで実はほとんどの人が知らないであろう話がある。実はユニバーサル、この最高級の肉を焦がして料理を台無しにするところだったのだ。

元々ユニバーサルは大きな劇場を使ったショーをやるつもりで、それ以上の展開はあまり考えていなかった。せいぜいフロリダのパークにあったロスト・コンティネントというエリアの一部を改造するぐらいで、絵を見ただけでスケールが今あるものと全く違うという事が分かるはず。ハリポタを手に入れながらその可能性を低く見過ぎてしまっていたのです。これが出来ていたら、確実に今ほど話題にならず、ユニバーサルどころかディズニーまでもを揺るがす起爆剤にはならなかっただろう。

うーん、焦がすというよりは生焼けの方が近いかな。

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それが変わったのが映画の存在。2001年から始まった映画シリーズは大ヒット、そこでユニバーサルは映画の中とテーマパークの中は同じ景観を持つべきだという結論に辿り着き、映画を製作しているワーナー・ブラザーズと全面協力する事に。しかし彼らは1年か2年おきに映画を一本作るという正気の沙汰でないスケジュールで動いているので、中々テーマパークまで手が回りません。結局完成したのは小説は完結済み、映画も完結目前の2010年の事でした。(日本は2014年、ハリウッドは2016年)

そしてテーマパークにおいて、時間をかければかけるほどその質は高まっていきます。はい、ここ重要。ユニバーサルはこの長い構想を経て、映画の中と全く同じ世界を作りました。というのも、そこには原作者J. K. ローリング女史の強い要望と熱意があったから。

テーマパークというのは現実世界から隔絶され、意図的に作られた特別な場所。彼女はこのエリアにその"異空間さ"を強く求め、現実世界はおろかテーマパーク内の他のエリアとも隔絶するよう求めました。

具体的に言うとエリア内では、他の作品のキャラは登場させない、世界観にそぐわない飲食物やグッズは出さない、キャラのグリーティングは行わない、などなど。この方針は最早テーマパークの作り込まれた世界が日常になって来ている人にとっても新鮮に味わえる、素晴らしい方針だと思う。

実は意外な事に何十年にも渡るテーマパークの歴史の中で、映画のシーンをそっくりそのまま再現したエリアっていうのはこれが初なんだよね。

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さて、このエリアの凄い所をいくつか挙げてみよう。まずはさっき言った、異常なまでの世界観の作り込み。

じゃあ次はメインの乗り物について。ホグワーツ城の中にあるのが「ハリー・ポッター・アンド・ザ・フォービドゥン・ジャーニー」という長ーい名前の乗り物。なんで日本語にする時に訳さずそんままカタカナにしちゃったんだろうね。禁じられた旅でいいじゃん。そしたらなんだ、お前はハリー・ポッター・アンド・ザ・フィロソファーズ・ストーンとか言うか?言わないでしょ?

とにかく、この乗り物は驚くほど難易度が高い。というのは乗る人をかなり選ぶという意味で、小さい子供はまず無理。普通に怖すぎるし、身長122cmないと乗れないし。おまけにお年寄りとか体の弱い人は厳しいし、酔いやすい人は即死レベル。ちなみに僕は酔いはしなかったけど、蜘蛛とか吸魂鬼が怖過ぎて無理だったので、出来ればあまりもう乗りたくないです。はい。

本当に、あの怖さに設定したユニバーサルの人は凄いと思う。ファミリー向けコースターを作るぐらい小さい子供が来ることを見込んでなおこれ作るんだもん。攻めてんなぁ、ユニバーサル。

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そしてさらに凄い所を。テーマパークは結局のところ商売なので、来た人にお金を落としてもらわなきゃいけない。主な収益と言えば、入園料、食事、グッズ、ホテルとかかな。さて、この中で一番楽に売り上げを倍に出来るのはどれでしょうか。

入園料を倍にしたら客が減るし、食事も人間の胃袋の限界があるので量は増やせないしユニバーサルは既に限界ギリギリか超えるぐらいまで食べ物の値段を上げてるので激しい値上げも厳しい。ホテルだって泊まれる人の数は決まってるからそう売り上げは伸ばせない。そうなると自然と、グッズの売り上げを伸ばすのが楽な事に気づくはず。

さあどうすれば売り上げが伸びるのか。簡単、もう買うしかない状況にさせればいい。魔法を使ってね。

ハリポタの世界で欠かせないのが魔法の杖。当然グッズとして売り出します。しかし私たちマグルは、それを持ってもやはりただの棒。しかしそこを変えるのがテーマパーク、そこにいる時間だけでもただの棒を魔法の杖にすれば良い。

このエリア内にはオリバンダーの店があります。映画さながらに作られた店では、杖が持ち主を選ぶ。20人ほどの中から選ばれた幸運な1人は杖を持った途端、映画のハリーのように光が当たり、風が吹き、音楽が流れます。この体験が終わった後、この選ばれたゲストはこの杖を買うかどうかを聞かれると。自分なら確実にこう答えるよ、「買いまーすっ!」

人間誰しも物に愛着を持つようになるけど大抵それは買った後で、流石にお店に並んでいる状態の品物に愛着を覚える人は少ないはず。でもこの店では、まだ杖を購入すると決めてない時点でこんな体験をさせて杖に愛着を持たせる。「だって杖が君を選んだんだよ?」って。そうなるともうこれはただの棒では無い、本物の魔法の杖に進化するってわけ。

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でもこのオリバンダーの店では全ての人がこの体験をできるわけじゃ無い。どうしようか、でもそんなの簡単。他の人を羨ましがらせれば良い。このエリア内にはいくつも魔法が使えるスポットがあって、特定の呪文と動作をする事で特別な事が起きます。もちろん、杖を購入した人限定で。

この仕組みによって、ゲストは杖という物を買うだけじゃなく、杖によって得られる体験を買っているのです。本当にただの棒に5000円払える人は少数だけど、それによって魔法が使えるなら5000円の価値はある!と考える人は一定数いるはず。

そしてこの魔法のスポットはエリア内の至る所にあるんです。オリバンダーの店での出来事は一回で20人ぐらいしか見れないけど、その辺の道で魔法を使っている姿はエリアを訪れた人全員が目にするので、その中には「魔法だ!私もやりたい!」と駄々をこねる少年少女がいる事でしょう。そしてその横には息子・娘に激甘な財布の紐がゆるい親や祖父母も。

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さて、知っている人もいるだろうか。日本とハリウッドにはこのホグワーツ城とホグズミードしか無いけど、フロリダにはもう一つエリアがある事を。

フロリダには「ユニバーサル・スタジオ・フロリダ」と「アイランズ・オブ・アドベンチャー」の2つのパークがあります。最初にハリポタが出来たのが「アイランズ〜」の方。そして人気だからエリアを拡張すると決めた時、普通は最初のエリアのすぐ隣に作るものの、ユニバーサルは発想の転換に出ます。「そしたらさ、隣のパークに作っちゃわない?」

その時ハリポタエリアが超人気のため客は皆「アイランズ〜」に流れてしまっていました。確かに両方のパークにハリポタがあれば客は偏らない。

「でもさ、どうやってみんな移動するの?一々パークの出口まで出てから入り直すとか無理じゃない?」

その解決方法がこれまた革命的なのですが、ひとまず置いておいてこのエリアの紹介をしちゃいましょう。

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作ったのはロンドンの街並み。もちろんそれはハリポタ世界のロンドンで、キングス・クロス駅などの表世界とダイアゴン横丁とグリンゴッツ銀行が同居している世界。このエリアも凄さが詰め込まれているのです。

まず凄いのは、ダイアゴン横丁への入り方が非常にわかりにくくなっていること。この横丁は魔法使いとその関係者しか入れないので確かに物語上は入り口はわかりづらくあるべき。それをテーマパークでも再現しちゃったというところが凄すぎる。映画でも印象的な、レンガを杖で叩くとレンガが移動して横丁の景色が広がる様をまさに体験できるというわけ。さらに入り口を狭く分かりづらくしたことで、ダイアゴン横丁の不思議な景観をより特徴づけることになるのです。

そしてここの目玉がグリンゴッツ銀行、ホグワーツの次に安全と言われていたくせに定期的に金庫破りに入られてる事で有名なゴブリンの銀行ね。ここでは3D映像とローラーコースターが合わさった全く新しい「エスケープ・フロム・グリンゴッツ」という乗り物があるんだけど、これがまあ凄い。ただでさえ動きの激しいコースターが映像と組み合わさることで果てしない奥行きと臨場感が味わえて、個人的にはフォービドゥン・ジャーニーの数倍好きです。フロリダにしかないのが本当に残念。

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さて、再び戻るのはこのロンドンとホグワーツをつなぐにはどうすればいいかという話。物語を知っていれば、その答えはもう決まっています。ユニバーサルはホグワーツ特急を作ったのです。

テーマパーク内を走る列車なんて珍しくもないけど、本当に凄いのは駅の場所。先程も行ったように2つのエリアはパークをまたいでいるためこの列車に乗ると違うパークに移ることになる、つまりこの列車に乗るには両方のパークの入場券が必要になります。凄くない?突然入園料を倍に設定したら客は減るけど、あえて倍近い値段のチケットを選ばせることで、強い反感を買うことなく入園料の売上を増やしたのだと。もうユニバーサル、感動的に賢すぎる。

しかもこのホグワーツ特急はただの移動手段ではありません。先程も行ったようにロンドンエリアにはキングス・クロス駅があるので、列車に乗るのは皆さんご存知9と4分の3番線から。もちろん柱を通り抜けてね。列車の中も窓と扉が液晶画面になっているので、つまらないユニバーサルのバックヤードを見ることもなくハリポタの世界に浸ったままホグズミードへ移動できます。まさに盛りだくさん、熱狂的なハリポタファンが供給過多で血を吐いて倒れるレベル。(知らないけど)フロリダいいとこ、一度はおいで。

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さあ、せっかくここはディズニーブログなのでディズニーの話もしようか。一つの映画の世界を忠実に再現したエリアを最初に作ったのはユニバーサルだったと。でもこれは全く新しい手法かと言われればそうでもなく、ディズニーがやっていた事を少しアレンジしただけなんだよね。

かつて映画というのは今以上に一過性の娯楽で、公開時期が終わればすぐに人々の記憶から消えていった。というのも、映画は映画館でしか見ることが出来ず、純粋に公開から1年も経つと見る手段が無くなってしまうから。そしてその数少ない例外がディズニーアニメで、定期的に再公開されていたから人々の記憶から消えることはなかった。

そうなると映画と違って長い期間残るテーマパークでは、一つの映画に頼った物はあまり作られず、乗り物を作っても大抵が映画の物語を再び語るものやモチーフだけを取り出したもの。このハリポタエリアみたいな"映画を見ていないとあまり楽しめないエリア"なんてもっての外。だっていつその映画が忘れられるか分からないから。だからディズニーもユニバーサルもエリアの設定は普遍的なものにして、個々の乗り物に映画色を入れていった。

でも時代は変わった。この数十年で映画を見る方法は急激に増えた。ビデオデッキ、DVD、Blu-ray、そしてインターネット。映画を見るハードルが一気に下がり、人気のある映画なら長く愛されるようになった。ハリポタだって、もう1作目の公開から20年近く経つが家で簡単に見ることができる。そうなるとユニバーサルに行くから映画を観てみよう!と、映画とテーマパークの相乗効果が気軽に楽しめるようになった。その変化に真っ先に気づいたのがユニバーサルだったわけ。かつて乗り物にひたすら集中しエリアの設定はおざなりだったのを変え、ディズニーらしく雰囲気作りにもこだわる。ハリポタという最高の物語がそこに加わり、このエリアは最高のエリアに化けた。

一足遅れてこの変化に気づいたディズニーだが、負けてはいられない。ここ数年に出来た新エリア、これから出来る新エリアの一覧を観てもらえばわかるが、どれも特定の映画を基にしたものになっている。だってディズニーは10年前とはもう違う。映画シリーズの歴代興行成績ランキングでウィザーディング・ワールド(ハリー・ポッターとファンタスティック・ビーストを合わせたシリーズ名)は第3位。第2位はスター・ウォーズ、そして第1位はマーベル・シネマティック・ユニバース。驚くことにこの2つはどちらもディズニー所有の作品なのだ。わざわざ20世紀FOXからアバターという作品の使用権を得ていた頃とはわけが違うのだ。(今はそのFOXすらディズニーになりかけてるけどね...)

このエリアは確実にユニバーサルどころかディズニーまでも変えた。だからこそ僕はこのエリアが末恐ろしく思うし、はちゃめちゃに凄いと思うのですよ。